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うつ病は、心の病気であり誰でもかかってしまう可能性があります。特にSE(システムエンジニア)やPM(プロジェクトマネージャー)は顧客や社内の複雑な人間関係の中で働くことが多いため、うつ病を発症する人も少なくありません。

ストレスでうつ病になってしまったならば、仕事を休むことが大切です。しかし、その後の復職はどのように考えたら良いでしょうか。SEとして、もう一度同じ職場で仕事をしたい人もいるでしょう。そして、今の職場の人間関係には耐えられないけれども今の仕事が好きだ、職場を変えてSEの仕事を続けたい、という人もいるでしょう。

うつ病は、一度発症するとどうしても再発の心配が付きまといます。うつ病が治ってから別の職場で仕事に復帰したけれども、転職先でうつ病が悪化したり再発したりするのは避けたいものです。うつ病を再発しないように、自分自身を管理しなければなりません。

それには、そもそも自分はどうしてうつ病を発症してしまったのか原因を探ることが大切です。うつ病になった原因が分かれば、その原因を避けられるような労働環境に身を置くことで無理なく仕事を続けていくことができます

ここでは、ストレスでうつ病になってしまったSEがどのように転職活動を行えば良いのかについてお話ししていきます。

SEがうつ病になる原因とは

あなたがどうしてうつ病になってしまったのか、多くのSEの仕事状況から思い当たる原因について考えていきます。

長時間労働で休みが取れない

SEの仕事は、専門性の高い情報システムを取り扱うという性質から労働時間が長くなりがちです。世間では残業が多い職種として知られています。平日は始業時刻から仕事を始めて夜は終電まで、休日出勤も日常茶飯事ということも珍しくありません。

恒常的な多残業は、うつ病を引き起こす原因につながります。近年、新聞やマスコミを賑わすブラック企業について、SEの世界も決して他人事ではありません。SEの残業時間の多さや個人にかかる負担の重さは深刻な問題です。

しかもSEの世界は、能力もやる気もある人が次々と心の病を抱えてしまうケースが後を絶ちません。それは、SEの仕事は専門性の高さに起因しています。ソフトウェアの動作を決定する仕様やソフトウェアのプログラムコードは、完全には文書化できません。どうしてもそれを作った人でないとわからない部分が必ず出てきます。

そのため、なるべくお客の要求に応えようと多くの残業をしてプログラムを作った場合その後の仕事でプログラムの改修をしようとしても他の人が容易に引き継げなくなります。すなわち「その人でないとできない仕事」が多くなり、ますますその人が忙しくなるのです。

このような場合、個人の仕事量が爆発的に多くなってしまって個人で抱えきれなくなり破綻します。能力が高く優秀なSEこそ、うつ病になりやすく再発を起こしやすい環境があるのです。そうならないように、SEの自己管理やSEのマネジメント力がとても重要になります。

突発的なトラブル対応に追われて生活が不規則になる

SEが、システムの保守サービスを担当することもあります。保守サービスの仕事は、過去にシステムを導入した現場からのトラブルコールに対応したりプログラム不具合の原因切り分けや修正を行ったりします。

トラブルコールはいつかかってくるかわからないものですし、システムの修正についてお客から早く早くとせかされることも多くとても心労のたまる仕事です。

そして、休養が満足に取れずに仕事を続けているうちに生活のリズムが乱れてきます。例えば1日徹夜作業をした場合、その次の日から2~3日は頭がぼんやりして体がだるくなってしまいがちです。そして体がようやく元に戻った矢先に、また徹夜の仕事になってしまうといったことが起こるのです。

このように、不規則な生活が続くことによって自律神経のバランスが乱れ体の不調につながります。そして、うつ病を発症してしまうのです。

人間関係に悩んでいる

職場の人間関係に悩みを抱えている場合も、うつ病の原因になりやすいです。

SEであれば、他のシステム営業部門や開発部門といった人との付き合いや交渉が必要になる場合が多いでしょう。無理難題を言ってくる人がいたり、こちらが仕事を頼もうとしても取り合ってくれなかったりして仕事のやる気を失ってしまうことがあります。

同じ職場であっても、上司や先輩とそりが合わなかったり同僚から何となく疎外感を感じたりするなど人間関係に苦労することも多いです。

人間関係に問題を抱えてしまうと、嫌な雰囲気が何となく周囲に広まります。そして、ますます自分を追い込んでしまいます。周囲の人の見る目が気になって、仕方がないのです。そうなってしまうと、いずれ会社に行くのが嫌になり朝が起きられないなど体の不調につながってきます。

SEに向いていない

SEの仕事は、かなり専門性が強いと言えます。そして、IT技術の進歩は速いため業界の動向を常に勉強しておく必要があります。したがって、SEを志して会社に入ったけれども中に入ってみたら自分には合わないことがわかったという話もよくあることです。

同僚のSEの人と話をしてみて、周りとあまりに話が合わないと感じたら要注意です。例えば、企画力に優れていてあまりにも発想力が豊かであるために話がどんどん発散してしまう人や、逆に話が非常に論理的で細かいところまですべて理解しないと次の話に行けない人はSEとしての適性を考えた方が良いかもしれません。

SEはITを使ったシステムをお客さまの環境で動かしていくという仕事をするので、あまりに性格が営業や企画よりだったり開発よりだったりするとうまく行きません。また、現場に入るとわかることですが最近は「IT土方」と言われるほど業界が多重下請け構造になっています。

ITの仕事は好きだけれども、そのような業界にはいたくないと思う人も多いはずです。

仮にSEが合わないとしても、悲観することはありません。あなたが人より劣っているとか、仕事ができないということではありません。あなたに合った職場は、必ずあります。

うつ病の再発を防ぐ転職先を探すには

これまで、SEがかかりやすいうつ病の原因についてお話してきました。

SEの仕事は長時間労働で人間関係の悩みなどストレスが多く、うつ病が再発しやすい環境であると言えるでしょう。そこに再び入るわけですから、無理は禁物です。

そのため、次の職場選びは心の余裕を持って考えましょう。あなたにとって居心地が良い職場で働くのが一番だと思います。それでは、具体的にどのような転職先を探せば良いかについて考えていきます。

顧客サービス業務はストレスがかかるので避ける

顧客サービス業務は、社内の人相手の仕事と違ってお客のペースにはまりやすくなります。早朝深夜に出勤したり、土休日にトラブルコールがかかってきてそのまま現場に直行となったりします。

不規則な勤務時間だけでなく、担当するお客がわがままな人だったりクレーマーだったりした場合にはお客の対応がストレスになります。

仕事をしている以上、他人から怒られるケースはある程度仕方がないと考えるべきです。しかし、普通は仕事中に怒られることはなるべく避けたいと思うはずです。

このとき、相手が社内の人から怒られるよりも、お客から怒られる方が被害が大きくなります。なぜなら、あなたが怒られるだけでなくあなたの上司に連絡が行ったり、営業など別部門の人や会社全体に迷惑がおよんでしまったりするからです。

うつ病を患ったことのあるSEが、このようなハードな職場を選ぶことはあまりおすすめできません。うつ病を再発する可能性が高いからです。

社内SEがおすすめ

そこでおすすめしたいのが、企業の社内SEとして働く道です。社内SEのことは、意外に知られていないかもしれません。

いまどきどこの企業にも情報システムを扱う部門があります。専門の情報システム部門だったり、企画管理部門だったり総務部門だったりします。

社内SEとは、そのような企業に入って情報システムを管理する仕事のことです。企業の経営層が情報システム開発を行うことを決断した場合、社内SEが主担当になってシステム開発を行います。

社内SEが主担当になると言っても、実際には契約先のシステム開発会社に請負で作らせるのが普通です。社内SEがシステム開発を業務委託によって作らせるのです。つまり、社内SEはシステム開発会社のお客となるのです。

システム開発の実作業は、業務委託先が行います。そのため、社内SEは事務的・管理的な作業が多くなります。これだと、ストレスがかかるお客や社内の人の対応が少ないので心労も少ないと考えられます。しかも、社内SEの仕事はシステム開発会社でのSEとしての経験を生かすこともできるのです。

システム開発を行うSEだった時は、うるさいお客の対応やクレーム処理で頭を悩ましていたかもしれませんが、社内SEになれば今度は自分がお客になります。システムトラブルが発生したときも、基本的にシステム開発会社の保守サービスに作業を依頼しますのでストレスが少ないと考えられます。

したがって、うつ病を再発しないための職場選びとしては社内SEがおすすめできるのです。

転職サイトを利用する

SEの仕事探しというと、どうしても業務分野や収入面だけを見てしまいがちです。しかし転職を本当に成功させるには、転職サイトを活用してみるのも手です。特に人間関係や会社の雰囲気、実際の仕事の内容などは、実際に会社に入って働いてみないとわからないことかもしれません。

もし、会社内部のことを入社前に知ることができたら、転職を前向きに捉えることができるかもしれません。そのような具体的な情報について相談に乗ってもらえるのが転職サイトです。

転職サイトでは、転職をした個人や転職先として入った会社の情報を仕入れています。あなたが転職サイトに登録すると、「転職コンサルタント」が付いてあなたの転職先を探してくれます。

転職コンサルタントは、「人間関係が悪い職場」「人間関係が良い職場」の情報も把握しています。転職サイトは、情報量の多さが強みです。

なお転職サイトは、人間関係が悪い職場を安易に紹介することは絶対にしません。なぜなら、転職サイトの紹介した会社にあなたが入社しやはり人間関係が悪いことがわかってすぐに辞めてしまったら転職サイトは会社にペナルティを支払うなどの規定があるからです。

そのため、個人で転職活動をするよりもずっと効率的で幅広い職種を比較検討することができます。

このように、うつ病を発症したSEが転職する場合仕事を長く続けられそうな職場選びが最も重要になります。転職先は、個人で探したりハローワークに頼ることもできますが転職サイトを利用するのもおすすめです。

転職先選びも、情報量がものを言います。一人で悩まず転職コンサルタントに相談するようにしましょう。そして、うつ病を再発しないために体や心に負担をかけずにやれる仕事を探しましょう。