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Webサイトや業務システムといった情報システムを構築してみたけれども、依頼したシステム開発会社(以下、単に開発会社と記述します)がイマイチだったということがあります。

イマイチだと感じる理由は、「せっかくWebサイトを導入したのに、集客効果が上がっていない」「システムの不具合が多すぎて、業務効率がまったく上がらなかった」「システムの営業担当者が気に入らない」「高額な保守費用を請求される」など、さまざまなものが考えられます。

そのような場合、既存システムの開発・保守を別の開発会社に移行すること(別の会社に変えること)を検討します。開発会社の移行は、簡単そうに見えて実は難易度が高い作業でもあります。そのため、ユーザー部門のシステム担当者の中には不安を感じる方も多いと思います。

ここでは、既存システムを別の開発会社に移行するときに留意すべき点についてお話ししていきます。ここで述べる内容を理解することで、開発会社の移行を失敗なく確実に進める方法を学ぶことができます。

開発会社移行のベストなタイミング

開発会社を移行する場合、どのタイミングで行うのが良いでしょうか。情報システムのライフサイクルは、稼働後ほぼ5~7年です。ライフサイクルを満了したシステムは、リプレース(システムを新しく更新すること)の対象となります。

もし既存システムが安定して稼働しているのであれば、ライフサイクルの間で移行にベストなタイミングは「システムリプレースの時期」であると言えます。リプレースに合わせて開発会社を移行することで、システムがたびたび変わるようなことがなくなりユーザーの負担を減らすことができます。

一方、開発会社移行を次のシステムリプレースまで待てないという場合もあるでしょう。そのようなときは、「既存システムの目立った不具合が出なくなってから」にすることを目安にすれば良いと思います。

既存システムに不具合が頻発している状態で開発会社の移行を進めたとすると、後になって既存システムに改修が加わったときに移行後のシステムにも同じ改修を入れなければならないことがあります。そうなると、その分移行に必要な作業が増えてしまいます。

このように、開発会社移行のタイミングはシステムを使うユーザーの負担とシステム開発の負担をなるべく減らせるように考えるのがポイントとなります。

システムの要求仕様を明確に持つこと

システムの開発会社を移行する場合、既存システムの仕様にもっとも詳しいのは移行元の会社になります。本当ならば移行元の会社から移行先の会社へ既存システムの仕様をすべて伝えてくれれば良いのですが、残念ながらそのようなことはまず期待できません。

なぜなら、システムのデータベース(データを保存するソフトウェア)などの情報は移行元の会社のノウハウであり企業秘密である場合があります。また、移行元の会社にとってはシステム移行後自社の収入が期待できなくなってしまう状況です。自社の不利益になることをわざわざ引き受ける会社はないでしょう。

このような事情から、「既存システムの情報は、移行元の会社から移行先の会社に引き継いでもらえば良い」は、無理な話なのです

そのため、ユーザー部門のシステム担当者が明確な要求仕様を持つことが重要になります。この要求仕様があいまいなまま移行を進めると、移行先の開発会社がどのようにシステムを作ったらよいかわからず満足な成果物が出てきませんので要注意です。

開発期間は、以前の会社と同程度かかると見込む

開発会社が変わるとはいえ、まったく新規で作るのと違い既存システムをベースに移行するということから、開発期間はそれほどかからないのではと思う方もいるかもしれません。

しかし現実的には「移行後の会社が必要とする開発期間は、以前の移行元の会社が開発に要した期間と同じくらいになる」と思った方が無難です。例えば、以前の会社がシステム開発に1年かかったのであれば次の会社もやはり1年かかるといった具合です。

システム設計やアプリ開発の作業は、多くが地道な作業の積み重ねとなります。そして、先に述べたように既存システムの仕様引き継ぎは十分に期待できませんので移行先の開発会社が、劇的に開発期間を短縮するのは難しいのです。

このように、既存システムを別の開発会社に移行するには「移行のタイミングをどうするか」「ユーザー部門が要求仕様を明確に持つこと」「開発期間を確保すること」が重要になってきます。

これらの点に注意して、開発会社移行をスムーズに進めるようにしましょう。そうすれば、移行後の開発会社とあなたの会社が良い信頼関係を築くことができてあなたの会社のビジネス発展につながっていくはずです。