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仕事で使う業務システムのソフトウェア(アプリ)は、単にパソコンにインストールするだけでは動作してくれません。インストールの後に、アプリを動かすための「設定」を行う必要があります。アプリの設定は、使うパソコンごとに異なる場合があります。パソコンが百台あると、百台分の設定を行わなければなりません。

このようにパソコンの台数が増えてくると、設定の作業をいかに効率化するかがシステム担当者の腕の見せ所になります。ここでは、「アプリの設定作業とはどのようなものであるか」と「設定作業の効率化」についてお話ししていきます。ここで述べる内容を理解し実践することにより、システムの担当者が行うアプリの設定作業を効率化し、ミスが生じないやり方を身に付けることができます。

さらに導入したシステムの設定にミスがなく順調にシステムを動かすことができれば、そのシステムに対するユーザーの満足度が高まりお客様の信用を勝ち得ることができます。

アプリの設定作業とはどのようなものか

アプリの設定作業とは、アプリごとに「設定ファイル」または「レジストリー」を書くことで行うものです。設定ファイルは、主に「テキストエディター」と呼ばれるアプリで行います。これに対してレジストリーは、「レジストリーエディター」と呼ばれるアプリで行います。設定ファイルもレジストリーも、使うアプリが異なるだけでほぼ同等のアプリ設定を行うことができます。

そしてアプリは、動作するときにこれらの設定ファイル、またはレジストリーを読み込んで設定情報を確認します。アプリの中で設定を変えた場合、アプリが変更後の設定を設定ファイルまたはレジストリーに書き出します。このように動作させることにより、アプリが次回の動作時に前回の設定情報を引き継げるのです。

設定項目の数は、アプリによって大きく異なります。業務システムの場合、細かく数えると数千項目におよぶこともあります。それらの項目をすべて妥当な形に設定しないと、アプリを正しく動かすことができないのです。

アプリの設定作業は、アプリごとに異なり手順も複雑になりがちです。そのため、実際に作業する前に「作業手順書」を作成するようにしましょう。さらにその作業手順書を第三者に承認してもらうことで、その設定作業を行うことの妥当性を保証するようにしてください。

稼働中のシステムに対して、アプリの設定変更作業を行うこともあります。このような場合、作業前後でシステムの使い勝手が変わってしまう恐れがあります。せっかく良かれと思って行った設定作業によって、あるユーザーから使い勝手が変わったとクレームが出て問題になるリスクもあるのです。このようなリスクを排除するために、アプリ設定の作業手順書の承認を受けることはとても重要なプロセスになります。

アプリ設定は、極力自動化する

アプリの設定作業は、パソコン一台ごとに手動で設定ファイルまたはレジストリーを書いていけば行うことができます。しかし、このような方法で作業を行うと、パソコンが何十台何百台と増えた場合にとてつもなく時間がかかってしまいます。さらに、手動で行うとどうしても作業ミスが発生しがちになります。

そこで、アプリ設定は極力「自動化による効率化」を心がけてください。例えば、次のような仕組みを構築していきます。

  1. 設定ファイル(またはレジストリー)の標準形を作成します。これは手動で行います。
  2. パソコンごとに異なる設定箇所(差分)については、プログラムを作成して自動的に変更できるようにします。このときのプログラムは、何度でも簡単に修正できるように「スクリプト言語」(テキストファイルのままで実行できるプログラム言語)を使います。
  3. それぞれのパソコンに、「スタートアッププログラム」を作成します。スタートアッププログラムとは、パソコンが起動するたびに自動的に実行されるプログラムのことです。スタートアッププログラムが、2.の設定変更プログラムを実行してアプリの差分設定を行います。

このような仕組みを作ることで、設定変更を行うときはパソコン側で再起動をかけるだけで済むようになります。ここに示したアプリ設定の自動化手法は、一度手順を確立すればさまざまな場面で応用ができます。そのため、システム担当者にとって大変強力なツールとなります。自動化によって行った設定は、再度変更したり元に戻したりするのも比較的容易です。

このように、業務アプリの設定作業はシステム導入時の重要な作業になります。パソコンの台数が増えたときや作業ミスの対応に時間がかからないようにするため、設定作業は極力自動化するようにしてください。アプリの設定作業を徹底的に効率化することによって、システム導入作業を短期間で終わらせてお客さまにも喜ばれるようにしましょう。