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構築したシステムを継続して利用するには、「システム保守」の作業を行っていく必要があります。サーバーやパソコンといった精密機器は、3年なり5年なりの期間にわたって使っていくうちに不具合が起こる可能性が高くなります。

システムの不具合にはいろいろな種類があります。例えば、初めのうちは「少しおかしいな」と感じる程度の状態で発生し、だんだんと大きい問題に発展することがあります。また、何の予兆もなくいきなりシステムが停止するようなこともあります。

システム保守の作業とは、このような不具合に対応したり、トラブルを未然に防いだりするための作業です。

ここでは、まずシステム保守を行うにあたって日常的な管理はどのようなものがあるかについてお話しします。また、システム保守運用を行うにはどのようなマニュアルが必要かについてもお話ししていきます。

ここで述べる内容を理解することにより、コンピューターを使ったシステムの保守に関する知識が身に付きます。さらに、その知識を実際のシステム保守作業に生かすことにより、システムのトラブルを未然に防ぐことができるようになります。

システムの日常管理とは

大抵の場合、コンピューターシステムは何もメンテナンスをしなくても動き続けます。そのため、システムの日常管理については普段からあまり意識していない人が多いかもしれません。

しかし業務でシステムを使っている場合、日々の仕事の結果として「データ」が増加していきます。また、サーバーやパソコンといった機器は、時間とともに劣化していきます。システムの保守作業では、このような点を押さえて日常的に管理していくことが重要になります。それでは、上記の2点についてその日常管理手順を見ていきましょう。

・データの増加に対応する

システムにおいて、最も重要なものは「データ」です。これまで入力したデータを消失してしまっては以後の仕事が成り立ちません。そこで、「データのバックアップが正しく取れているかを日常的に確認しましょう。

データのバックアップは、大量のデータをサーバーからバックアップ装置へ転送するため、一般的にはかなり重い処理になります。さらに、完了まで時間がかかり、保存時のエラーが起こりやすい処理です。

そのため、システムを使い始めたうちはバックアップが正しく動いていたけれども、ある期間が過ぎた後にバックアップが動かなくなるということは実際によく起こります。

そのため、日常管理において「バックアップが正常に行われていること」を確認することが重要になります。このとき、データのバックアップが取れていないことに気づいたら、すぐに対処するようにしましょう。

・機器の経年劣化に対応する

サーバーやパソコンなどの機器は、精密機器です。そのため、極端な高温・低温の環境やほこりの多い場所で使っていると故障が起きやすくなります。また、正しい環境で使っていたとしても自然に経年劣化します。特に、可動部分を持つ「ハードディスク」「電源」「ファン」などの装置は経年劣化しやすく、比較的壊れやすいものになります。

これらの装置は、完全に壊れて使えなくなる前に何らかの予兆を示すことが多いです。異音・異臭を発するようになったり、「たまにシステムが落ちて、しばらくすると使えるようになる」などの具合になったりします。サーバーの場合は、不具合の予兆があるとLEDインジケータの色が変わって知らせてくれることがあります。

機器の経年劣化に気づくためには、「機器の外観チェック」「異音異臭がしていない」「LEDインジケータの色が正常」のような確認を行うことが必要です。

保守マニュアルを作成する

これまで見てきたように、システム保守の作業にはいくつかの確認項目があります。これらの確認を漏れなく実行するには、保守マニュアルを作っておくと良いでしょう。

保守マニュアルには、「システムの停止・起動手順」「データバックアップの確認方法」「消耗品の交換方法」「機器の外観チェック箇所」「機器ごとの問い合わせ先」などの情報を入れておくようにします。

コンピューターに詳しくない人でも、保守マニュアルにしたがってシステムの日常管理ができるようになれば、システム保守作業をチーム皆で分担することができます。それによって、システム管理者がシステム保守作業を一人で抱え込むことがなくなります。

このように、システム保守の作業にはいくつかポイントとなる作業があります。これらの作業をマニュアル化し、決まった手順にしたがって日常管理を行うようにすればシステムを安心して使っていくことができるようになります。

また、データのバックアップは日常管理手順で確認することが大切です。万が一、本番データを消失してしまったときにはバックアップが最後の命綱になることを十分に認識し、万全な対策を施す必要があります。