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情報システムには、システムの面倒を見る人として「システム担当者」が割り当てられます。システム開発会社にシステム構築を委託した場合、その会社にもシステム担当者が付きます。しかし、システム開発会社によってはシステム担当者を頻繁に変えてくることがあります。

ここでは、システム担当者の役割とシステム担当者を頻繁に変えてはならない理由についてお話ししていきます。ここで述べる内容を理解することにより、システム担当者との付き合い方を学ぶことができます。さらに、システム担当者の所属会社がどのような体質を持つ会社なのかを見極めるのに役立てることができます。

システム担当者は、システムの総合相談窓口になる

稼働しているシステムの担当者は、システムに関わる全ての人の意思とシステムの動作を連携させる役割を担います。いわば、「システムの総合相談窓口」になるのです。その任期は、システムのライフサイクル(そのシステムが稼働してからリプレースになるまでの期間、通常5年程度)の期間です。

システム担当者は、稼働中のシステムに不具合が起きればその内容を調査し修正しなければなりません。システムがいつもと異なる動作をしたら、その原因を調査し将来の問題に発展することがないかをお客さまに報告しなければなりません。

システム担当者は、システムに関する専門知識を持ちその知識をさまざまな人に伝えることが日常的に必要になります。普通は、システムエンジニア(SE)の職種の人が行います。システム担当者の仕事は、SEという職種の特殊性に加えて一つ一つのシステム独自の情報も扱います。そのため、「極めて専門性が強い仕事」であると言えます。

したがってシステム担当者の仕事は、「誰がやってもだいたい同じ結果が出る」仕事ではありません。人によって作業の速さや作業品質が大きく変わります。すなわち、システム担当者の仕事は誰でも代わりの利くものではありません。

システム担当者を頻繁に変える会社の事情

このようなことから、システム開発会社は一度決めたシステム担当者を変更するようなことはまずしません。良心的な会社であればあるほどそうです。しかし、会社によってはシステム担当者が頻繁に変わります。システム担当者が一年に一回以上変わったら、その会社は担当変更が多いと考えるべきでしょう。

担当者が変わる場合であっても、それまでの担当者が上司となり部下のメンバーに仕事を引き継ぐというのであれば何も問題はありません。上司となる人は、部下に仕事を引き継いで部下が主体的に動けるようになるまで全力でサポートしてあげることでしょう。

また、システムの内部に踏み込んだ知識を必要としないような人(営業や企画、システム担当者の上司など)が変わったとしてもやはり問題にはなりません。

そうではなく、それまでのシステム担当者が退職して代わりの人が来たりいきなり別の部署から人が来て交代になったりするのが問題なのです。このようなことをする会社には、会社特有の事情があると考えた方が良いです。

そのような会社は、システム担当者を「システムの基礎知識や多少の経験があれば代わりが利く」と思っています。そして、担当者を変える場合でもごく簡単で形式的な引き継ぎしかやりません。さらに言えば、会社の人事権を持つ上層部が「システム固有の設計事項は、他人に簡単に引き継げるものではない」ことを理解していないのです。

システム開発会社の担当者が変わることで、ユーザー・顧客の立場からのメリットはほとんど何もありません。顧客によっては、「これまでのシステム担当者は対応がいまいちだった。でも今度の人は、少しは期待できるかな」と思うかもしれません。しかし、このような期待はまず確実に裏切られます。

あくまでもシステム開発会社の事情で人が変わるのですから、顧客にとってメリットがある変更とは限らないのです。システム担当者が変わって、それまでの担当者よりもなお一層対応が悪くなることすらあります。

このように、システム開発会社によっては担当者が頻繁に変わることがあります。担当者が頻繁に変わるということはその会社に事情があると考えるべきです。ユーザー側のシステム担当者は、顧客のことを考えていないと思われる会社に対して注意深く対応していかなければなりません。

システム開発会社に不満を感じたら営業担当にクレームを入れるのも必要ですし、それでも改善されなければその会社は見込みなしとさっさと見極めましょう。そして、別の会社に代えた方がよほどうまく行くはずです。