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システムの現場を担当するSE(システムエンジニア)には、2つのタイプの人がいます。一つは、あまり現場に来ない人。または、現場に来たがらない人です。もう一つは、よく現場に来る人です。

ここでは、マメに現場に来てくれるSEにはどんどん仕事を任せて良いと考える理由についてお話ししていきます。ここで述べる内容を理解することで、「仕事を頼むSEとしてどのような人が望ましいか」「やりたいことをどのように伝えればシステム開発がうまく行くか」について学ぶことができます。

多くのSEは、現場に来たがらない

あなたがSEに対して持つイメージとして「SEは、システムが動いている現場のことが好きである。だからSEは皆、現場に来るのが好きなはずだ」と思っているかもしれません。しかし実際には、そのように思っているSEばかりではありません。

現場がそれほど好きでなかったり、現場に来たがらないSEもいます。むしろ実態は、現場に来たがらないSEの方が多いかもしれません。

その理由は、SEがシステムの稼働する現場に行くとユーザーからあれこれ注文を受けることがあります。ここでSEに余裕がなかったり、そもそも会社のSE体制が不十分でSE個人に過剰な負担がかかっていたりする場合、SEはどのように対応したら良いかわからなくなることがあります。つまり、SEが現場に苦手意識を持ってしまいます

そしてそのようなSEは、しまいに「現場に行くと面倒なことが起こる」という誤った固定観念を持つようになるのです。現場に来たがらないSEの一つの心理として、このような事情が背景にあることを理解しておく必要があります。

もちろん、システムの不具合があったり動作を確認してほしいところがあったりして、SEの呼び出しをすればそのSEは来るでしょう。そして要求した作業を実施してくれるでしょう。しかしその場合でも、作業報告書を見ると要求した作業をこなしただけでその作業結果にがっかりすることがあります。

せっかくSEを呼び出して来てもらったのだから、こちらは「今回の作業結果から何がわかったのか」「現状のシステムが抱える問題点は何か」「システム構築時に何か見落とした箇所はないか」「今後のシステム運用で気をつける点はないか」などを知りたいのに、満足な回答をしてもらえなかったと思うことにもなるでしょう。

もしこのようなことが何回か繰り返されたなら、残念ながらそのSEは外れかもしれません。根本的に、そのSEは現場に来たがらない人だったり、現場を知ろうとしていない人なのかもしれません。

対面のやり取りが頻繁にあって初めて意図が伝わる

一方、マメに現場に来てくれるSEがシステムを担当していればどのようになるでしょうか。まずシステムに不具合や疑問点があったときに、SEのいる会社に呼び出しをしなくてもよくなります。

担当のSEは、毎日常駐とまでは行かなくても次にいつごろ来てくれるのか分かっています。したがって、わざわざ会社にコールをしてコールセンターの受付者にシステムの状況やあなたの要求事項を説明しなくても良いのです。すなわち、コールの手間が省けるのです。

そして、そのSEが来たら簡単な会話をするだけでSEへ要求の意図が伝わります。「システムのここの動作がおかしいから、見ておいて」「次の開発ではこういうことがしたいんだけど、どのくらいの費用と期間でできるかな」というようにSEと会話すれば良いのです。この違いは、たいへん大きいことがご理解いただけると思います。

システムを使っていると、不具合や疑問点が数多く出てきます。そのたびに、SEにこちらの意図を伝える手間や時間を大幅に減らすことができます。そればかりか、そのSEは細かいことを言わなくても正確にこちらの意図を読み取り、満足の行く作業と回答をして行ってくれるのです。

このようなことができるSEは、やはりマメに現場を訪問する人です。SEの仕事は、一般に会議を開いて仕様打合せを行ったり、メールのやり取りをするのが主体であると考えられがちです。しかし、SEの仕事は決してそれだけではありません。

結局のところ、使いやすいシステム作りには仕様書などの紙やメールのやり取りだけでは不十分なのだと考えられます。対面のやり取りがたくさんできて、初めてユーザーとSEの間で意図が伝わるものだと思います。

このように、マメに現場に来るSEとはコミュニケーションがとてもしやすいものになります。コミュニケーションができるSEは、仕事の面でも信頼できると言って良いでしょう。あなたがシステム構築の仕事に関わっているならば、マメに現場に来てくれるSEに仕事を任せることを強くお勧めします。