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仕事でパソコンを使っていると、だんだん動作が遅くなってくるように感じる場合があります。例えば、「ボタンをクリックした後の待ち時間が長くてイライラする」「パソコンの電源を入れてから使えるようになるまでの時間が、ずいぶん長くなった」「導入当時は、こんなに待たされることはなかったのに……」といった具合です。

このような状況が続くと、パソコンを使うこと自体がストレスになってしまいます。そして、仕事の効率も落ちてしまいます。それでは、このようにパソコンが遅くなってしまった場合にどのようなところを確認したら良いでしょうか。

ここでは、「パソコンが遅くなってしまう現象」に対する簡単な原因の切り分け法と対処法をお話しします。ここで述べる方法を実践することにより、多くの場合で遅くなったパソコンを以前のように使いやすい状態に復旧することができます。

遅くなる現象を確認し、原因を切り分ける

パソコンは、大部分が経年劣化しない部品で作られています(ただし、電源やモニターのバックライトなど経年劣化する部品もあります)。すなわち、パソコンは使っているうちに自然に性能が劣化する機器ではないということです。

それでも動作が遅くなるということは、パソコンを使っていくうちにシステムの負担が重くなったということになります。その原因となっているものを取り除けば、パソコンは以前のように速くなるはずです。

まず、遅くなる現象を確認しましょう。パソコンが遅く感じるのは、特定のソフトウェアを使ったときでしょうか? それとも、どのソフトウェアを使っているかによらずいつも遅いでしょうか?

もし、前者であれば原因はそのソフトウェアにあると考えられます。そのソフトウェアに多くのデータがたまりすぎていたり、おかしな設定が行われたりしていないか確認しましょう。

一方、後者であればパソコンのシステムに問題が起きているものと考えられます。そのような場合、システムに起きている問題を取り除く必要があります。

バックアップを作成する

パソコンの速度改善を試みる前に、必ずバックアップを作成しておきましょう。バックアップを作成するには、データ保存用のハードディスクやバックアップソフトウェアが必要になります。一般に、パソコンを使い続けていくためにはある程度の「保守用機器」が必要になります。もし持っていなければ、ぜひ用意してください。

不要なソフトウェアをアンインストールする

パソコンが遅くなる原因の一つは、多くのソフトウェアをインストールすることです。ソフトウェアの中には、起動していなくてもシステムの裏で動き続けているプログラム(バックグラウンドプロセス)があります。

そのようなプログラムの中には、ユーザーが知らないうちにインストールされるものもあります。

バックグラウンドプロセスは、システムを使っている間システムの「リソース」(CPUやメモリーなど、パソコンの処理を行う部分)を消費します。バックグラウンドプロセスが多くなると、パソコンが遅くなるのです。不要なソフトウェアをアンインストールすることで、バックグラウンドプロセスの数を減らすことができます

ハードディスクのチェックとデフラグ(断片化解消)

パソコンが遅くなるもう一つの原因は、ハードディスクのファイルが不整合を起こしたり、断片化が進んだりすることです。ハードディスクのデータは、システムのトラブルなどが原因でファイルの不整合を起こすことがあります。その場合、「ハードディスクのチェック」を行うことで不整合を解消できる場合があります。

また、ハードディスクのデータは、大きいファイルであっても小さいひとかたまりの区画に分割して保存されます。ハードディスクは、その構造上連続的な区画の読み書きは高速に行えますが、細切れになった区画の読み書きは遅くなります。

最初のうち、データはハードディスクの中に連続的に書かれます。しかし、データの読み書きを繰り返すうちにハードディスクの中に細切れに保存されるようになります。そうなると、データの読み書きがだんだんと遅くなっていくのです。

細切れになったハードディスク上のデータは、「デフラグ(記憶したデータの再配置)」を行うことでかなり解消することができます。

なお、デフラグはSSD(ハードディスクとは構造が異なる補助記憶装置)には実行しないでください。その理由は、SSDに対してデフラグを実行するとSSDの寿命が短くなるためです。

Windows OS(基本ソフト)を再インストールする

上記の作業を行っても、場合によっては大して速度が改善しないことがあります。そのような場合に最も早い対処法は、「Windows OSを再インストールすること」です。Windowsを再インストールすれば、パソコンは元の状態になります。

再インストール前の状態を復旧するには、それまで使っていたMicrosoft Officeなどのアプリケーションソフトをインストールしなければなりません。パソコンに保存されたメール、お気に入りやデータファイルの復旧も必要です。

これらは、とても大変な作業のように見えます。しかし、他にいろいろやるよりも結果的に最も早く速度を改善させることができるはずです。

このように、パソコンが遅くなるのには原因があります。その原因を正しく切り分けられれば、対処法も明らかになります。ここで述べた内容を確認することで、多くの場合パソコンが元のように速くなりますので検討してみてください。